モジュール化
このような産業、組織の変化は、ITそのものの製品構造にも密接に関連している。コンピュータを代表とするIT製品は、インターフェースと呼ばれる接続の方式をはっきりさせることで、さまざまな機能をもつ部品・サブシステムを組み合わせて出来ている。このようにインターフェースを持った独立性の高い構成単位をモジュールと呼ぶ。製品構造のモジュール化が進むほど、各モジュールを開発・生産するプロセスも独立性が高くなり、モジュールを連結させるための調整が少なくてすむ。したがって、モジュールを電子市場で調達したり、今までつきあいのなかった企業やスタート・アップ企業と協力して開発・生産することが可能になるのである(Baldwin&Clark 2000; 藤本他2001)。反対に、2章でみたようにITによって調整能力が高まるとしばしば同時に調整の必要性を削減しようとするため、ITを調整に使うことが製品構造のモジュール化に拍車をかけることがありうる。
【参考文献】
Baldwin, C. Y. and K. B. Clark (2000) "Design Rules," MIT Press.
藤本隆宏・武石彰・青島矢一編 (2001) 『ビジネス・アーキテクチャ』 有斐閣.(印刷中)